こんにちは、楽マニおじさん(@raku_mani) です。
ドコモが発表した新料金プランahamoに対抗して、ソフトバンクが発表した新ブランドコンセプト(新ブランドや新プランではない)が、SoftBank on LINEです。
そして、新ブランド名はLINEMO(ラインモ)という名称に確定しました。
今回は、LINEMOの最新内容について解説します。
去年12月時点では未確定情報も多かったですが、新情報の発表やサービス開始時期も確定したので、最新情報に更新していきます。
新ブランド名はLINEMO(ラインモ)に確定
2020年12月22日にソフトバンクがオンライン専用新ブランドについて発表しました。
SoftBank on LINEは、ソフトバンク本体が提供する予定のオンライン専用新ブランドのブランドコンセプトでした。
なので、新プラン名は発表時点では未確定でしたが、新ブランド名はLINEMO(ラインモ)と発表されました。
ブランド名を後出しにしたことで、なんだかahamoやpovoの名称に引っ張られた印象を受けます。
LINEMOは、ドコモが発表した「ahamo(アハモ)」に対抗して、料金やデータ容量などが非常に類似しています。
しかし、料金やプランなどが微妙に違うので、プラン内容を詳しく解説します。
LINEMOの詳細
ブランドロゴ
新プランロゴはLINEが全面に出ている印象ですね。
料金とデータ容量
SoftBank on LINEの具体的内容はこちらです。
サービス開始 | 2021年3月17日 |
基本料金 | 2,728円(税込) |
データ容量 | 20GB+LINEがギガノーカウント |
容量超過時の通信速度 | 最大1Mbps |
音声通話 | 20円/30秒 550円5分の準定額オプション 1,100円でかけ放題定額オプション |
ネットワーク | 4G、5G対応 |
auの発表したpovoとほぼ同様の内容となっています。ahamoは税込2,970円で5分の定額無料通話がついてくるという違いがあります。
特徴としては、LINEのギガがノーカウントなので、LINE通話をよく利用するならその分のギガが節約できる分ahamoよりもメリットがやや大きいです。
また、音声通話を全く使わない層であれば、オプションとして音声通話を選ぶことができる方が選択肢がひろがります。
LINE通話などのギガを考えずに使えるのは嬉しいですね。あとeSIM対応はSIMカードの発送が不要なので便利です。なお、iPhoneXS以降のiPhoneシリーズはeSIM対応です。
ちなみに1GBを550円で追加購入できますが、低速でも1Mbpsなので、追加購入せずとも普段の生活の通信ぐらいはできます。
ソフトバンクと同一ネットワークだが速度制御あり
MVNOのようにソフトバンクの回線を借りているのではなく、ソフトバンクと全く同一のネットワークを利用できます。
格安SIMのように回線が遅いかどうか、あまり心配はいらないかと思いますが、一つだけ注意が必要です。
最新のLINEMO公式サイトでは、注意書きでわざわざ「※時間帯により速度制御の場合あり。」と記載しています。あえて注意書きをするということは、意図的にLINEMOの回線速度を落とすと宣言しているようなものです。
とはいえ、ソフトバンク回線をそのまま使っているので、大きな支障が出るとは考えられませんが、あえて注意書きにするほど、ということは注意が必要です。
サービス提供は全てオンライン
ドコモのahamoと同様に、実店舗でのサービス提供はありません。全てオンライン上でのサービス提供になります。
問い合わせなどは、チャットサービスがメインとなる予定です。
また、LINEを利用して様々な手続きができるようになる予定、とのことです。
LINEMO公式サイトでも、サポート窓口は、「専用ウェブページ、チャット、LINE」とされています。
実際のサービス内容は不明ですが、LINEで申し込みや問い合わせなどができると便利になりますね。
LINE年齢認証対応
LINEがベースというだけあって、LINEの年齢認証は対応しています。
LINEで年齢認証が必要になるのは、LINE IDで「ID検索」を行うときと、電話番号でLINEアカウントを検索する「電話番号検索」をするときです。
LINEの使い勝手がよくなるので、年齢認証がスムーズに越したことはないですが、問題ありません。
ただし、今後LINEは格安SIM会社(MVNO)でも年齢認証に対応させていく予定だそうです。
LINEMOが販売する取り扱い機種については市場環境を見ながら今後検討するとのことで未定となっています。
なお、サービス開始時はSIMのみ契約が可能で端末とのセット購入はできません。
キャリアメールはなし
LINEMOはソフトバンクやワイモバイルにあるキャリアメールと呼ばれるメールアドレスはありません。
実際に使用する場合は、GmailやYahoo!メールなどのフリーメールアドレスを使用する必要があります。
特に、MNPで乗り換えをするときは、キャリアメールで登録している各種サービスをGmailなどに切り替えてから乗り換えをするように気をつけましょう。
キャリア決済も開始当初は提供なし
キャリア決済についても、開始時点では提供はありません。
しかし、現在準備中ということで、提供時期が決まったら公式サイトでお知らせされます。
そのため、ソフトバンクから乗り換える時の注意点として、「ソフトバンクまとめて支払い」、ワイモバイルから乗り換える時の注意点として、「ワイモバイルまとめて支払い」がサービス解約となるので、ご注意ください。
家族割・セット割はなし
本体のソフトバンクにあるような、家族割やおうち光とのセット割の発表はされていません。
料金的には、割引がなくても十分安いプランになるので、割引がなくても仕方がないですね。
2021年夏からLINEスタンプ使い放題
LINEではLINEスタンププレミアムというLINEスタンプを700万種類の中から使い放題になるサービスを提供していました。
- LINEスタンププレミアム ベーシック 月額240円(税込)
- LINEスタンププレミアム デラックス 月額480円(税込)
LINEMOを利用していると、夏からベーシックプランを無料で使えるようになります。
PayPay連携はサービス開始当初はなし
PayPay連携は、LINEMOサービス開始当初はありません。
PayPayボーナスやPayPayボーナスライトなどでの料金支払いができるようになると、とても使いやすくなるので、早くPayPay連携がされることを期待しています。
Yahoo!プレミアムの利用料金割引なし※既存会員は注意
LINEMOをユーザーを対象とするYahoo!プレミアム関連サービス・Yahoo!ショッピング等の特典はありません。
ここは、ワイモバイルとは大きな違いです。
Yahoo!ウォレットでの支払いをしていれば問題ありませんが、ソフトバンクやワイモバイルの料金プランに含まれていた場合は、LINEMOに乗り換えると自動的に解約されますので、ご注意ください。
各種手数料は全て無料
LINEMO対応機種
LINEMO公式サイトには、ソフトバンクによる動作確認ができた端末の一覧が掲載されています。
これ以外も、正常に動作するスマホももちろんありますが、事前にインターネットで調査をすることが必要になるでしょう。
また、動作確認ができた一覧に載っていたとしても、ソフトバンク側が動作を保証・サポートするものではないので、基本的には自己責任です。
メーカー | 端末名 | 確認内容 |
Apple | iPhone 12 | SIMカード、eSIMともに確認 |
iPhone 12 mini | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone 12 Pro | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone 12 Pro Max | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone SE(2020・第2世代) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone 11 | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone 11 Pro | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone 11 Pro Max | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone XR | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone XS | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone XS Max | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPhone X | SIMカードのみ確認 | |
iPhone 8 | SIMカードのみ確認 | |
iPhone 8 Plus | SIMカードのみ確認 | |
iPhone 7 | SIMカードのみ確認 | |
iPhone 7 Plus | SIMカードのみ確認 | |
iPhone SE | SIMカードのみ確認 | |
iPhone 6s | SIMカードのみ確認 | |
iPhone 6s Plus | SIMカードのみ確認 | |
iPad(第5世代) | SIMカードのみ確認 | |
iPad(第6世代) | SIMカードのみ確認 | |
iPad(第7世代) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPad(第8世代) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPad Pro 9.7インチ | SIMカードのみ確認 | |
iPad Pro 10.5インチ | SIMカードのみ確認 | |
iPad Pro 11インチ | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPad Pro 11インチ(第2世代) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPad Pro 12.9インチ | SIMカードのみ確認 | |
iPad Pro 12.9インチ(第2世代) | SIMカードのみ確認 | |
iPad Pro 12.9インチ(第3世代) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPad Pro 12.9インチ(第4世代) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPad Air 2 | SIMカードのみ確認 | |
iPad Air(第3世代) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPad Air(第4世代) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
iPad mini 4 | SIMカードのみ確認 | |
iPad mini(第5世代) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
OPPO | Reno3 A(ワイモバイル ※1) | SIMカードのみ確認 |
---|---|---|
富士通 | arrows U(ソフトバンク ※2) | SIMカードのみ確認 |
Pixel 4a (5G)(ソフトバンク ※2) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
Google Pixel 4a(ソフトバンク ※2) | SIMカード、eSIMともに確認 | |
Google Pixel 5 (ソフトバンク ※2) | SIMカード、eSIMともに確認 |
iPhone6s以降は対応しているようです。
逆にAndroid端末は、現時点では非常に対応している端末が少ないです。
なお、今後動作確認を予定している端末は基本的にはソフトバンクやワイモバイルで発売されていた機種なので、AQUOS sense3 liteのような他社販売モデルなどは動作確認を予定していません。
自分自身で動作確認をするか、インターネットで情報を集める必要があります。
ワイモバイルの新プランは2021年2月18日から開始
ワイモバイルはソフトバンク5Gサービスを2021年2月から提供開始すると発表しました。
それに伴い、ワイモバイルの料金プランも値下げされました。
変更内容の概要は以下のとおりです。
- シンプル20→シンプルL:700円値下げ、音声通話の10分かけ放題サービス削除
- スマホベーシックプランM→シンプルM:700円値下げ、音声通話の10分かけ放題サービス削除
- スマホベーシックプランS→シンプルS:700円値下げ、音声通話の10分かけ放題サービス削除
簡単にいうと、これまでの音声定額オプションは700円で切り出され、基本料金が値下げされました。
UQモバイルの値下げでさらにワイモバイルはプラン改定
ワイモバイルはUQモバイルが値下げしたことを受けて、料金とデータ容量の見直しを行いました。
SoftBank光・Air加入(おうち割光セット)を契約している人、または家族割引サービスの2回線以降の価格の割引額を1,080円としました。
これによって、割引後の料金に限っては、UQモバイルよりも低価格となっています。
シンプルS | シンプルM | シンプルL | |
---|---|---|---|
データ容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
5G対応 | あり | あり | あり |
データ容量超過時 の通信速度 | 最大300kbps | 最大1Mbps | 最大1Mbps |
音声通話 | 20円/30秒 | 20円/30秒 | 20円/30秒 |
基本使用料(税込) | 2,178円 | 3,278円 | 4,158円 |
光セットor2回線契約 2回線目から(税込) | 990円 | 2,090円 | 2,970円 |
ワイモバイルは低容量ユーザー&人力サービスが必要なユーザー向けに
ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルとUQモバイルはドコモのahamoの登場によって、存在感が空気になりつつありました。
そして、今回のLINEMOの発表により、ソフトバンクはワイモバイルでahamoに対抗することを完全に諦めたといえます。
そして、ワイモバイルの今後の役割としては、
- キャリアよりは低価格・低容量
- 実店舗での人力サービス
として、3GB以下の低容量ユーザーや、オンラインのみでのサービス提供が不安なユーザーをメインターゲットとしていくでしょう。
ソフトバンク・LINEMO・ワイモバイルの棲み分け
筆者が考えたソフトバンク・SoftBank on LINE・ワイモバイルの棲み分けはこちらです。
ソフトバンク | LINEMO | ワイモバイル | |
---|---|---|---|
大容量ユーザー 20GB以上 | ○ | – | – |
中容量ユーザー 3GB〜20GB | – | ○ | ○(店舗スタッフ必要) |
低容量ユーザー 〜3GB | – | – | ○ |
SoftBank on LINEとワイモバイルの棲み分けは、店舗スタッフによるサポートを必要とするかどうかになると考えれます。
基本的にある程度若くて、スマホを普段触っているユーザーであれば、オンラインのみのサポートで全く問題ないでしょう。
むしろ、店舗に行かないといけないのが面倒という方も多いのではないでしょうか。
それに対して、中高年の方であれば、オンラインのサポートより、電話や実店舗での説明の方が簡単だ、という方も多いと思います。
ブランド間での手数料は無料になる
SoftBank on LINEがソフトバンクのブランドになることで、大容量プランのソフトバンクや小中容量プランのワイモバイル間での契約解除料や番号移行手数料、契約事務手数料は無料になります。
ただし、ワイモバイルやソフトバンクからの乗り換えはMNP手続きが必要となるようです。
ドコモからahamoへの変更手数料が2021年3月から無料になりますので、ソフトバンクも同様です。
LINEモバイルはどうなる
LINEモバイルはソフトバンクに吸収合併される(ただしこれから協議)
ソフトバンクはLINEモバイルを提供するLINEモバイル株式会社を吸収合併(完全子会社化)する予定です。
ちなみのこれまでもLINEモバイルはソフトバンク株式会社が59.95%を持っていたので、大株主だったソフトバンクがLINEモバイルを完全子会社化するという構図になります。
その後の、LINEプラットフォーム上での通信事業の展開は、これからソフトバンクとLINE株式会社(LINE本体)と協議を開始するとという内容です。
LINEモバイルの契約はどうなる
LINEモバイルは2021年3月でSoftBank on LINEのサービス提供開始をもって、新規受付終了となりますが、具体的な終了タイミングは未定です。
既存の契約自体は、LINEモバイルがソフトバンクに吸収合併された後も、同じサービス内容で継続されるとLINEモバイルからユーザー向けに発表がありました。
- LINEモバイルの現在のサービスは2021年3月以降も同じ内容で継続
- LINEモバイル新規申し込み受付・招待プログラムの終了タイミングはこれから協議
- SoftBank on LINEへの強制移行はされない
ソフトバンクの発表の後にLINEモバイルから「【LINEモバイル】「SoftBank on LINE」発表に伴う「LINEモバイル」のサービスに関しまして(サービスは継続・強制移行はありません)」という件名でDMがきました。
ドコモ新料金プランahamo・楽天モバイルとの比較
ドコモのahamoと楽天モバイルの比較は、こちらです。
サービス名 | LINEMO | ahamo | 楽天モバイル |
---|---|---|---|
サービス提供 | 2021年3月17日 | 2021年3月26日 | 提供中 |
基本料金(税込) | 2,728円 | 2,970円 | 0円〜3,278円 |
データ容量 | 20GB | 20GB | 楽天回線:無制限 パートナー回線:5GB |
データ容量超過時 の通信速度 | 最大1Mbps | 最大1Mbps | 最大1Mbps (パートナー回線のみ) |
追加GB購入 | 550円/GB | 550円/GB | 550円/GB |
ネットワーク | 4G、5G(ソフトバンク) | 4G、5G(ドコモ) | 4G、5G(楽天) |
音声通話 | 20円/30秒 | 5分無料/回 それ以降20円/30秒 | 楽天Linkアプリ利用で無料 それ以外20円/30秒 |
解約手数料 | 0円 | 0円 | 0円 |
テザリング | 無料 | 無料 | 無料 |
その他 | アメリカ放題 LINEがギガノーカウント | 海外ローミング20GB | 海外ローミング2GB |
キャンペーン | PayPayボーナス3,000円分 | dポイント3000円分 | ・1年間基本料金0円 ・高額ポイント還元 ・楽天SPU+1倍 |
こう見ると、LINEMOとahamoには国内ではほとんど差がありません。
ahamoには定額音声通話がついて2970円。LINEMOは2,728円で定額音声通話はなく、その代わりLINEギガフリー。
少し気になるのは、時間帯によって速度制限をかける、という点でしょうか。
楽天モバイルは、データ容量無制限という大きなメリットとキャンペーンで1年間基本料金無料というメリットがあります。
その代わり、通信・エリアについては、大きな課題があり、楽天回線ではないエリアもまだまだ多いです。
楽天回線エリアだと楽天モバイルのメリットが大きいといえます。楽天回線エリア内に住んでいるなら、まずは楽天モバイルを使ってみて、不満が大きければahamoやLINEMOに乗り換える、というのが理想的ですね。
LINEMO(ラインモ)まとめ
関連記事
ahamoについてはこちらで詳しく解説しています。
Souce:ソフトバンク「新しい料金サービスに関する発表会」2020/12/22(火)AM10:00〜