こんにちは楽マニおじさん(@raku_mani) です
NTTドコモが新料金プランahamo(アハモ)を発表したあと、早速対抗プランを出してきたのが、日本通信(日本通信SIM)です。
今回は、日本通信てどんな会社?日本通信が発表したドコモ対抗新プランについて、解説します。
日本通信とは
企業名 | 日本通信株式会社 |
設立 | 1996年5月24日 |
上場 | 東証一部 |
事業内容 | MVNO事業 -個人顧客向けのSIMカード及び通信端末の提供 イネイブラー事業 -個人顧客にMVNO事業を提供するパートナーに対して、要望に応じたモバイル通信サービスを提供 -MVNO、システムインテグレーター、メーカー、金融機関等のパートナーに対して、要望に応じたモバイル・ソリューションを提供 |
グループ会社 | H.I.S.モバイル |
日本通信は、1996年以来、世界で初めてMVNO事業を行ってきました。まさに格安SIM業界での最古参プレーヤーです。
なお、直近の決算では、売上高35.1億円に対して、営業赤字6.7億円となっており、業績自体は苦戦している模様です。
ですが、総務省裁定により、音声卸料金が原価ベースで調達できるようになったことから、業績回復を見込んでいます。
また、2018年2月にH.I.Sと合弁でH.I.S.モバイルも設立しています。
Twitterアカウントもあって、こまめに情報発信をしてくれています。
一部上場企業アカウントらしからぬ、魂のツイートが特徴ですね。
日本通信SIMの提供開始
日本通信から総務省に直訴
日本通信は、 NTTドコモとの音声卸契約にかかる音声卸料金について、2019年11月15日、総務大臣による裁定を申請していました。
簡単にいうと、NTTドコモの回線レンタル料金が高いから、総務省さんNTTドコモにやすくするように言ってやってください!とお願いしていたわけです。
その総務省の裁定が、2020年6月30日付でおりました。
音声通話サービスに係る回線卸料金を、適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額で設定する。
<算定方法>
• 適正な原価は、当該役務に用いられる設備の構築・維持・保全に関連する費用、設備への帰属が認められる営業費及び当該役務の提供の際に必要となる営業費とし、適正な利潤は、設備構築に係る資本調達コストとする。
<適用日等>
• ドコモは6か月以内に新料金を設定し、裁定日に遡及して適用することとする。
• 音声卸役務の代替手段として、接続による提供が実現し有効に機能していると客観的に認められる場合、一定期間の後、本裁定による債権債務関係を将来に向かって消滅させることを可能とする。
なお、裁定内容の詳細に興味がある人は、総務省が出したモバイル音声卸料金の見直しについてをご覧ください。
結局、総務省は、日本の携帯料金を下げたいわけですから、NTTドコモの回線レンタル料金を下げるのに反対する理由がないですね。
これによって、NTTドコモからの回線レンタル料金が6ヶ月以内に見直されることが決定されました。
原価ベースによる音声卸料金に基づく料金プランが可能に
総務省の裁定を受けて、日本通信は音声定額を含む携帯料金を4割値下げするプランを投入すると宣言していました。
日本通信が抱いている業界の課題を抜粋しておきました。かなり的を得ている内容です。
昨今、MVNO事業の成長鈍化が指摘されていますが、その最大の要因は、MVNO事業者は、MNOおよびそのサブブランド事業者が提供している音声定額料金を提供することができない、という点にあります。MNO各社、例えば NTT ドコモは6年前に音声定額サービスの提供を開始し、他のMNOおよびそのサブブランド事業者も順次追随していますが、MNOからMVNO事業者への卸料金が高止まりしているため、MVNO事業者は音声定額料金を提供することができません。このような状況では、音声通話をある程度利用するお客様においては、MNOの音声定額料金を選択する方が、データ通信と音声通話を合わせたトータルコストでは安くなり、MVNOのサービスは、音声通話をあまり利用しないお客様にしか積極的におすすめすることができません。何より、多くのお客様は、ご自身が1ヶ月にどのくらい音声通話をしているのかを把握しておらず、また、お客様自身、将来(例えば翌月)においてどのくらい音声通話をするのかはわからないことが通常です。そのため、スマホで使う SIM について、MNOまたはそのサブブランドを選択する方が安心という結論になっているのです。(太字は筆者)
日本通信がNTTドコモから調達する音声卸料金についての総務大臣裁定〜 音声定額を含む携帯料金4割削減プランを投入へ 〜
日本通信SIMが誕生
日本通信は、その後2020年7月14日、それまで提供していたb-mobile
プラン名 | 合理的かけほプラン |
料金 | 2,480円 |
データ容量 | 3GB |
データ容量追加 | 1GBあたり250円。30GBまで。 |
音声通話 | かけ放題 |
通信回線 | NTTドコモ 4G LTE 3G |
音声通話が無制限の定額プランでかつ、データ容量は従量制となっています。
音声通話がかけ放題となっていますが、最近はLINEなどでプライベートな通話は事足りるので、個人事業主や仕事関係で個人携帯を使っている方などが利用するのが良さそうですね。
個人向けだけでなく、法人へのサービス提供も開始しています。
ドコモの新料金プランahamoに対抗
ドコモの新料金プランahamo(アハモ)とは
ドコモが2020年12月3日に発表した「ahamo(アハモ)」は、
- 月額2,980円
- データ容量20GB
- 1回につき5分の無料通話
- 解約手数料なし・契約期間なし
という非常に低価格の料金プランでした。
UQモバイル、Y!mobileと比較しても1,000円以上安いプラン料金となっています。
日本通信SIMのドコモへの対抗プラン詳細
プラン名 | 合理的新プラン(SSDプラン) |
サービス開始 | 2020年12月10日 |
月額基本料金 | 1,980円 |
データ容量 | 16GB →20GBに増量 ※ドコモの新料金プランのサービス開始日20GBに自動増量 |
データ容量追加 | 1GBあたり250円。30GBまで。 |
音声通話 | 70分通話無料 70分以降は30秒あたり10円 |
初期費用 | 3,000円 |
SIMサイズ | マルチカットSIM(標準・マイクロ・ナノ) |
やたら、「合理的」推しの日本通信SIMですが、確かにahamo(アハモ)に比べると、データ容量は20GBで同じで1,000円安いですね。
大手キャリアとの料金比較
上の図は、日本通信SIMから引用しました。
大手キャリアと比較すると、料金・データ容量的には最もとリーズナブルな価格設定となっています。
でも、これ自分の得意なところだけで勝負してたりしない?
ドコモ(ahamo)にあって日本通信SIMにないもの
価格やデータ容量でお得な日本通信SIMですが、ドコモの新料金プランにあって、日本通信SIMにないものは何でしょうか。
- 5G回線ネットワーク
- 通信速度
- ブランドや安心感
iPhone12が5Gに対応したこともあり、これから5Gのスマホやユーザーもどんどん増えていきます。
5Gや4Gの快適な通信速度は、ドコモの強い武器といえます。
そして、ドコモはやはりMNO(キャリア)としてのブランド・安心感があります。
ahamo(アハモ)と日本通信SIMはどちらがおすすめ?
比較基準は、上の図の通りです。
5G通信・通信速度・ブランドや安心感を重視するのであれば、ドコモのahamo(アハモ)がおすすめです。
価格、実用性を重視するのであれば、日本通信SIMがよいと思います。
筆者個人的には、5Gがもっと普及するまでは、格安SIMでよいかなあ、と思っています。そもそも、スマホが5G対応してないし。。。
以上、「ドコモのahamoに対抗!日本通信が月間16GBで1980円(税別)」の新プランを発表!」について、解説しました。
楽マニおじさん(@raku_mani) でした。